業務継続を断念した国内最大のDEX(分散型取引所)、ミスターエクスチェンジ

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分散型仮想通貨取引所を提供する福岡の株式会社ミスターエクスチェンジが、仮想通貨交換業の申請を取り下げ、廃業する方針を29日に明らかにしました。

・仮想通貨交換業者の申請を取り下げる
・具体的な廃業に向けてのスケジュールは未定
・詳細発表までは売買・入出金は可能

同社は2014年10月に株式会社CryptedVaultとして設立され、当初は「Mr.Riple」という名称で、XRPに特化したDEXを運営していました。その後、2017年9月に「Mr.Exchange」という新たなサービスに移行。XRP以外にも合計13の仮想通貨を取り扱ってきました。

仮想通貨交換業への申請は2017年9月26日に福岡財務支局に対して行っていましたが、最後までみなし業者のままでした。

2018年3月8日には以下の内容で業務改善命令を受けましたが、「現状では昨今の仮想通貨に関する情勢の変化に対応できるための万全な態勢を整えることが難しいと判断」し、申請を取り下げました。

業務改善命令は「多くの仮想通貨を取り扱い、かつ業容が拡大する中、内部監査の未実施など、法令等遵守や適正な業務運営を確保するための実効性ある経営管理態勢が不十分であるほか、利用者財産の不適切な管理実態なども認められた」として、以下の対応を求めました・

適正かつ確実な業務運営を確保するための以下の対応
(1)経営管理態勢の構築
(2)利用者財産の分別管理態勢の構築
(3)システムリスク管理態勢の構築
(4)マネー・ローンダリング及びテロ資金供与に係る管理態勢の構築
(5)苦情処理管理態勢の構築
上記(1)から(5)までの事項について、講じた措置の内容を平成30年3月22日までに、書面で報告すること。
https://www.fsa.go.jp/news/30/virtual_currency/20180308-5.html

同社では資産を円滑に返還するための手続きを引き続き協議し、具体的な対応は後日発表するとしています。

また、発表までの間、売買・入出金などのサービスは引き続き実施するとしました。

非中央集権的な取引所を提供

Mr.Exchangeの特徴は非中央集権的な分散型取引所の仕組みを提供していた点です。

一般的な仮想通貨取引所である中央集権的な取引所では、ユーザーは仮想通貨を取引所のウォレットに預け、それを他の利用者との間で取引をする形になります。

Mr.Exchangeでは中央集権的、非中央集権的、どちらのサービスも提供していました。

ウォレットを統合するサービスでもある

非中央集権的な取引所では、自身のウォレットで仮想通貨を管理することになります。

ウォレットは仮想通貨によって種類が異なり、様々な通貨を保有していると、資産管理も煩雑になってしまいますが、Mr.Exchangeでは複数の外部ウォレット(ネイティブウォレット)を登録して管理できる仕組みを提供していました。

取り扱いの仮想通貨が13種類もある

Mr.Exchangeでは国内ではここでしか扱われていない、ドージコインやデセントなど13種類の仮想通貨を取り扱っていました。

・BTC ( ビットコイン/Bitcoin )
・LTC ( ライトコイン/Litecoin )
・ETH ( イーサリアム/Ethereum )
・ETC ( イーサリアムクラシック/Ethereum Classic )
・DOGE ( ドージコイン/Dogecoin )
・XRP ( リップル/Ripple )
・REP ( オーガー/Augur )
・BCC ( ビットコインキャッシュ/Bitcoin Cash )
・XLM ( ステラ/Stellar ) )
・ZEC ( ジーキャッシュ/Zcash )
・XMR ( モネロ/Monero )
・DCT ( デセント/DECENT )
・USD ( テザー/Tether USD )

通貨ペアも50種類以上あり豊富でした。

申請断念の理由は?

ミスターエクスチェンジでは申請断念の理由について「現状では昨今の仮想通貨に関する情勢の変化に対応できるための万全な態勢を整えることが難しいと判断し」とのみ発表しており、その詳細は明らかではありません。

一方で、同時に断念を明らかにした東京ゲートウェイでは詳細にその理由について、リップルネットワーク(プロトコル)で用意されているゲートウェイの仕組みでは、同社以外の利用者が参加することができ、その点で利用者確認が十分に行えない点が懸念されたと伝えており、ミスターエクスチェンジでも同様の問題があったものと考えられます。

また、匿名通貨として懸念されているZECやXMRを取り扱っている点も課題となったと考えられます。

 

国内では貴重な非中央集権的な仮想通貨取引所が閉鎖の方針ということで残念ですが、他の取引所の登録をオススメします。

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