マネックス、コインチェックを36億円で買収・・・仮想通貨相場への影響は?

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[4月6日12時追記]

マネックスグループによるコインチェックの買収が正式に発表されました。

4月16日に開催予定のコインチェック臨時株主総会でマネックスグループ取締役兼常務執行役の勝屋敏彦氏が代表取締役に就任する予定。コインチェックの和田晃一良代表取締役社長、大塚雄介取締役COOは取締役を退任し、執行役員に就任します。主要な取締役、監査役、執行役員はマネックスグループが派遣します。

■取締役
代表取締役 勝屋 敏彦 マネックスグループ株式会社取締役兼常務執行役
取締役 上田 雅貴 マネックスグループ株式会社執行役
取締役 松本 大 マネックスグループ株式会社取締役会長兼代表執行役社長 CEO
取締役 久保利 英明 弁護士、日比谷パーク法律事務所代表、
株式会社日本取引所グループ 社外取締役
取締役 玉木 武至 元株式会社東京三菱銀行(現株式会社三菱 UFJ 銀行)常務取締役

■監査役
監査役 長坂 一可 元インヴァスト証券株式会社代表取締役副社長内部管理統括責任者
監査役 郷原 淳良 コインチェック株式会社顧問、元楽天銀行株式会社常務執行役員
監査役 佐々木 雅一 公認会計士、マネックス証券株式会社監査役

■執行役員
社長執行役員 勝屋 敏彦 マネックスグループ株式会社取締役兼常務執行役
元マネックス証券株式会社代表取締役社長
執行役員 上田 雅貴 マネックスグループ株式会社執行役
元マネックス証券株式会社取締役常務執行役員
執行役員 後藤 浩 元マネックス証券株式会社執行役員
執行役員 三根 公博 元マネックス証券株式会社執行役員
執行役員 和田 晃一良 コインチェック株式会社代表取締役社長(代表取締役社長を退任予定)
執行役員 大塚 雄介 コインチェック株式会社取締役 COO(取締役 COO を退任予定)
執行役員 木村 幸夫 コインチェック株式会社執行役員 CFO(CFO を退任予定)

直近の業績は開示されていませんが、2017年3月期の売上高は772億3000万円、営業利益は7億8600万円となっており、直近はこれを大きく上回るものであったことが考えられます。

買収金額は36億円。開示では「仮想通貨 NEM の保有者に対する補償後においても、2017 年 3 月期末の純資産額を下回らないと認識しています」と記載あります。当時の純資産額は5億4000万円。直近の数字が不明ですが、わざわざ注釈を入れる当たり、返金後の純資産はかなり厳しい状態であったことも想像できます。

コインチェックでは東証一部に上場する金融グループの傘下に入ることで、全面的な支援を受けながら、経営体制から抜本的に立て直し、仮想通貨取引所として再出発したいとしています。日経新聞は5日、コインチェックの仮想通貨交換業への登録を容認へ、と報じています。

金融庁、コインチェックの「業者登録」容認へ
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29043790V00C18A4EE9000/

株式取得によるコインチェック株式会社の完全子会社化に関するお知らせ
http://file.swcms.net/file/monexgroup/jp/news_release/auto_20180405405861/pdfFile.pdf

コインチェック株式会社、マネックスグループ株式会社の完全子会社化及び新経営体制のご報告
http://corporate.coincheck.com/2018/04/06/51.html


2018年始めの仮想通貨ネムの巨額流出事件で騒動となった、コインチェック社をマネックスグループが子会社化する買収案を提示したことが明らかになりました。

今の時点では買収は決定ではありませんが買収案とはどのようなものだったのか、それ対する仮想通貨市場の反応、これからの値動きについて書いていきます。

コインチェック事件はどのようにして展開していったか、事件発生から日本円出金再開までまとめ

コインチェック社買収の概要

経営管理体制の見直しのため他社からの支援の必要性

金融庁からの2度の業務改善命令により、経営管理体制の抜本的な見直しをすることを明らかにしていたコインチェック社は、経営を立て直すため他社の支援を受けるとして、買収案を主要株主と金融庁に説明をしました。

金融庁、コインチェック、GMOコイン、テックビューロなど5社に業務改善命令、2社を業務停止に

経営体制について

詳しいことはまだわかってない部分もありますが、創業者である和田晃一良社長と大塚雄介取締役は株主として残るものの、取締役から外すとのことで、

新たにマネックス側から社長や取締役を派遣して経営の支配権を握るとのことです。

また買収によりマネックスグループが議決権の過半を握りコインチェック社は子会社という立ち位置になるようです。

マネックスグループは勝屋敏彦COOをコインチェックの代表に送り込むことを検討しているようです。

マネックス、勝屋氏を派遣 コインチェック社長に
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018040501001457.html

なぜマネックスが買収するのか

マネックスグループはインターネット証券大手のマネックス証券株式会社を子会社にもつ企業であり、度々仮想通貨市場への参入の方針を明らかにしていた企業です。

買収の提案に踏み切った理由として考えられるのは以下の3点です。

顧客を買った?

コインチェックは仮想通貨取引所の中でも先行しており、多くの顧客を抱え、事件で流出した数百億円分のネムを現金で返金できるほどの利益を上げていました。流出事件があったとはいえ数十億規模で買収できるという点が挙げられます。

仮想通貨交換業の免許を買った?

2017年4月の改正資金決済法によって仮想通貨交換業者は登録制となりましたが、コインチェック事件以降、金融庁による監督が強化されており、新たな登録業者になるためにはそれなりのハードルがあると見られています。

すでに登録申請をしていたコインチェック社を買収することでスムーズに登録にこぎつけることは提案の背景にありそうです。

ヤフーも、すでに仮想通貨交換業に登録されているビットアルゴ取引所東京を買収し参入する意向を明らかにしています。

技術者を買った?

コインチェック事件でも分かるように、仮想通貨取引所を運営するためには厳正なセキュリティ管理など、技術的にも高いハードルがあります。仮想通貨関連の技術者は希少価値があり、奪い合いが激しいのですが、コインチェックを買収することで、既に取引所業務を行っていた人材を確保できるというメリットがあります。

などが指摘されます。

コインチェック支援要請 マネックスが買収案提示
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28923080T00C18A4MM0000/

NEM流出事件の渦中にあるコインチェックをマネックスが買収か
https://jp.techcrunch.com/2018/04/03/coincheck-monex/

マネックス、コインチェック買収を検討 和田社長は退任見込み
https://jp.reuters.com/article/monex-coincheck-idJPKBN1HA0IS

コインチェック買収提案後のチャートの動き

まだ買収案の段階で正式に決定したわけではありませんが、ネットニュースやSNS上で話題となった4月3日にチャートは上向いています。

また、2日にすでに上がり始めていますが、買収の情報に近い人間の取引の可能性があります。

SNS上ではマネックスグループによる買収だけで本当に回復するのかなど疑念の声も観られましたが、年初めからのコインチェック騒動には一旦きりがつくと考えたユーザーを反映したチャートとなっています。

マネックス側から決定ではないとの旨のツイートがありましたが、買収自体を否定したものではないようです。

 

まとめ

今回のマネックスグループのコインチェック社買収案で仮想通貨のチャートが上向いたのは事実ですが、これをきっかけに今後も上昇傾向が続くかはわかりません。

もちろん買収に関しては決定ではなく、まだ案の段階にあることは留意する必要があります。

今週中にも具体的な買収案が出るとの見通しです。

しかしこれによりコインチェック騒動に一定のきりがつき、仮想通貨市場全体の悲壮感が少し和らぎそうではあります。

またネット証券大手のマネックスグループの本格参入のめどが立てば、仮想通貨市場全体が活気づき、新規参入者が増える可能性はあり、今回の報道は仮想通貨市場にとって希望になることはチャートが示す通りになります。

これが今後も続いていくのかそれとも一時的に上がっただけとなるのか、これからも市場を見守る必要がありそうです。